2021.06.30
Mas の街歩きの旅
旅と私
私は青春時代より多くの旅をしてきました。
それは“何か”を求めてのことだと思います。
25歳の時には初めての海外旅行で訪れたアメリカに魅了され、そのまま留まって古着の買い付けの仕事をしながらアメリカ中を旅してきました。
それはとても楽しくアメリカを知る事ができ、私の価値観にも強い影響を与えました。
また、当時拠点としていたカルフォルニアに近かったことから隣国のメキシコにも脚を伸ばす事があり、そこでメキシコの伝統文化に心を奪われてゆきました。
それが今Letraで扱っているメルカドバッグに結び付いていったのです。
振り返ると、私は何か強い目的意識を持って旅に出かけるわけではないのですが、旅先で目にするものや手に触れる物は私に大きな影響を与え、仕事や人生にも大きく結びついているように思います。
私は昨年より日本に滞在しており、多くの日本の街を旅してきました。
幾つかの街を歩き、文化や伝統に触れながら感じた事を写真と文章で、またイラストレーターの明日香さんに地図等を描いてもらい、皆さんに楽しんでもらおうと思っています。
伊豆松崎へ
私の街歩きの旅の第一回目は松崎についてお話したいと思います。
私が松崎に訪れるのは3度目になります。
松崎は伊豆半島の南西部にある町で、大きな建物や鉄道などの交通機関が無く、それ故に古い住処や文化が残っているように思います。
松崎に向かうまでは伊豆下田や修善寺からバスで1時間以上掛かりますが、
道中は山の中に入ったり海岸線を通ったりと、窓から見える景色が気分を盛り上げてくれることでしょう。
松崎へ訪れた際は是非、一泊される事をお勧めします。
伊豆半島の他の大きな温泉地と比べるとご存知の方は少ないかもしれませんが、
松崎は温泉地のため、街の中心地には温泉がひかれた民宿やホテルが多数あります。
いずれも大きな施設ではありませんが活気と温かみがあり、松崎らしさを形作っていると思います。
厳選かけ流しや地元食材の夕朝食等、充実したサービスを手ごろな価格で楽しむことができますよ。
花とロマンの里歩きを楽しむ
松崎での滞在中は街を歩きながら美味しい物を食べたり街の中心を流れる那珂川沿いを探索したり、美術館等に出かけるのも良いでしょう。
なんといってもこの町のキャッチコピーは「花とロマンの里松崎」。
その由縁は街を歩いていると多くの場で目にすることができます。
街ではあちこちにナメコ壁の古い建物が見られ、カメラを持って出歩くと多くのシャッタースポットに出会うことが出来ます。
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[写真]ナメコ壁の建物。江戸時代に防火、防風を目的として普及したそうです。
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[写真]松崎のシンボルの一つともいえる時計塔。よく見ると文字盤に”13時”が存在しています。
また、春には桜舞い散る那珂川の並木道を散歩することもできます。
これぞ「花とロマンの里松崎」です。
[写真](桜の写真が見つけられず、新緑の那珂川の写真をお届けします。この景色が桜でいっぱいになる姿を思い浮かべて見てください。)
地元で愛される洋菓子店へ
那珂川からほど近くに、
私も大好きな洋菓子店「フランボワーズ」があります。
「フランボワーズ」は、松崎で40年間愛されてきた名店です。
私はここで過ごす時間がとても好きで、松崎に訪れた際は必ず立ち寄ってしまいます。
温かな接客や、趣のある店内でいただく地元の食材を使って作られる創作洋菓子はここでしか味わえない思い出の味になるでしょう。
松崎に訪れた際は是非立ち寄っていただきたいですね。
そして夕方になったら松崎海水浴場で沈む夕日を見る事をお勧めします。
海に綺麗に沈んでゆく夕日は、ロマンの世界に連れて行ってくれます。
地元の食材をいただく
松崎での食事は、老舗のフレンチや蕎麦処等選択肢がありますが、
一際賑わっているのが「民芸茶房」です。
ここでは松崎で獲れた魚介類を中心に海鮮料理を頂くことができます。
隣接するホテルの食事処にもなっていて、いつ訪れてもお店は満席です。
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[写真]味のある看板が目印。どんな食事がでてくるのかわくわくしてしまいます。
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[写真]松崎の豊かな漁場で採れた魚は絶品です。私は煮魚を頂きました。
今回の旅での私の滞在先も「民芸茶房」のお隣にある系列の「豊崎ホテル」に。
夕・朝食で地元の新鮮な食材で拵えられた食事を頂くことができました。
修善寺や下田からも遠く、ひっそりと佇む松崎は、
古くから大切にされているのもや自然の営みに多く出会う事が出来ます。
もし貴方が松崎に訪れた際は、
私の情報やガイドブックには載っていない訪れて初めて見つかるものとの出会いも多いはずです。
そして旅の最後に幸運にも素晴らしい夕日に巡り合えたら、その旅はあなたの心に深く思い出として残るでしょう。
Masの街歩きの旅 松崎でした。
2021年6月
— イラスト —
otofu_drow
MasとはInstagramで出会い、コラムの挿絵を描いていただいています。
心がほっこり温かくなるような、
日常の風景を温かみのあるタッチ切り取ったイラストが魅力です。
otofu_drowさんのインスタグラムアカウントはこちら
https://instagram.com/otofu_draw?utm_medium=copy_link